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この記事では、Vectorworksの「NURBS」について解説します。NURBSとは何か、どのような場面で活用できるのか、さらにその作成方法についてご紹介します。
※この記事はVectorworks Fundamentals 2022年度版 Windows用を使用して記事を作成しています。
1. NURBSとは?
NURBS(ナーブス)は、Non-Uniform Rational B-Splineの略で、3D空間で曲線および曲面を幾何学的に表現するための数式のことです。
Vectorworksでは、多段曲面ツールを使用する際にNURBS曲線を使用したり、NURBS曲面として扱う際に使用します。
2. NURBSを作成する方法
NURBSを作成する方法は以下の2つがあります。
- 図形をNURBに変換・生成する方法
- NURBSツールで描く方法
扱いやすさを考えると、多角形ツールや曲線ツールで図形を描き、NURBSに変換する方法がおすすめです。
NURBSツールは作図が難しいので、知っておくだけで十分です。
3. NURBSに変換・生成
まずは、NURBS曲線に変換、NURBS曲面の生成をする方法を見ていきます。
NURBS曲線の作成
線や曲線を選択し、メニューバーの「加工」のら「変換」から「NURBSに変換」を選択します。
これで、図形がNURBSに変換されます。オブジェクト情報パレットの形状でNURBS曲線に変わっていることを確認できます。
NURBS曲線に変換後は、「多段曲面ツール」を使用した3Dモデリングが行なえるようになります。
NURBS曲面の作成
ここでは、NURBS曲面を使って暖簾を作成する手順を見ていきます。
面のある図形を選択し、メニューバーのモデルの「3D Power Pack」から「曲線からNURBS曲面を生成」を選択します。
これで図形をNURBS曲面に変換できます。オブジェクト情報パレットの形状でNURBS曲面に変わっていることを確認できます。
NURBS曲面の編集
次にNURBS曲面を編集する方法を見ていきます。編集作業が分かりやすいように視点は斜めに変えて、NURBS曲面を選択します。
初期状態では、編集できるポイントはオブジェクトの角に限られています。これを増やすには、オブジェクト情報パレットで「U方向の次数」と「V方向の次数」を変更します。初期値は1ですが、これを例えば10に変更してEnterキーで確定します。これにより、選択できるポイントが縦横それぞれ10に増えます。
また、図形をダブルクリックすることで、NURBS曲面を編集できます。ダブルクリックした状態でも、次数の変更が可能です。
編集ポイントをクリックして選択し、移動させることで、オブジェクトに動きを加えます。
これで、少し動きのある暖簾をNURBS曲面で作成することができます。
こちらの動画でも操作手順を確認できます。
4. NURBS曲線ツールで作成
次にNURBS曲線ツールを使ったNURBSの作成を見ていきます。
ツールセットから「NURBS曲線ツール」を選択します。
ツールバーから「保間点モード」を選択します。
多角形ツールと同じようにクリックしていくことで、曲線が描けます。
ダブルクリックか、作図の開始点をクリックすることで、NURBS曲線が作成されます。
曲げの具合を変える
曲線の曲げ具合を変えたい場合は次数設定から変更できます。
次数設定のアイコンをクリックします。
「次数設定」のダイアログが表示されます。
数値を1に変えて、OKを選択します。
曲げがなくなり、直角の図形を描けるようになります。数値を大きく設定すれば、曲げを強調することも可能です。
制御点モード
ツールバーから「制御点モード」を選択します。
保間点モードより角度を絞ったNURBS曲線が描けます。
プッシュプル
カーソルを曲線に合わせます。
カーソルを移動させると、立体のシルエットが表示されます。クリックします。
これで立体を作成できます。
4. まとめ
VectorworksのNURBSについて解説しました。特に多段曲面ツールを使用する際にNURBSは欠かせないため、その使用頻度が最も高いと思います。