名刺入れに入れておきたい。設計者らしい「縮尺カード」を作りました。

2021.7.17
名刺入れに入れておきたい。設計者らしい「縮尺カード」を作りました。

本日もNavynotEをお読み頂き、ありがとうございます。NavY(@neibiiii)です。
以前、「メモリの付いた縮尺付箋の販売を開始致しました。」の記事でオリジナルの縮尺付箋を作りましたが、他にも縮尺メモリ関連で作りたいものがあり、今回はそれがついに完成したのでご紹介したいと思います。

せっかくなので、試行錯誤した制作過程のところも記事に残しておくので、ぜひご覧になってみてください。

完成に至るまでプロセス

はじめはスケッチから。かれこれ1年以上前に描いたスケッチですが、このときから縮尺メモリの機能を持った物が欲しいと思い、創作を開始しました。(はじめは縮尺付箋の製作がきっかけでした)

初期の試作スケッチです。はじめは縮尺メモリの機能だけでなく、分度器やコンパスの機能も付けたいと思い、機能的なマルチカードを考えていました。

試作を作り1週間程眺めていると、コンパスや分度器の必要性は感じませんでした。

なるべく不要なものは削ぎ落とし、本当に必要だと思うものをこのカードに残したいと思い、機能はただ一つ“縮尺メモリ”だけに絞り、再びデザインを考え直しました。

そして、何度も試作を重ね、よくやく完成したのがこの中央部を切り抜いた縮尺カードのデザインです。

色や素材、表面加工、角Rなどもずいぶん悩みました。

縮尺メモリだけに拘った「縮尺カード」の完成

そして、「縮尺カード」が完成しました。試行錯誤しただけあってかなり思いの込もったカードとなりました。

制作はレーザー加工のできる会社に制作をお願いしました。カードのサイズは91mm×55mmで標準的名刺サイズと同じです。

素材はアルミ素材で表面にはヘアライン加工という髪の毛ほどの細かい傷をつける加工をしています。素地だと指紋が気になるので、指紋を目立たなくする意図です。

光の当たり方で凄く良い雰囲気になってくれます。

カードの表面にはレーザーマーキングでメモリが彫ってあります。

縮尺は1/100、1/200、1/250、1/300、1/400、1/500の6つとなっています。

カードの外周には、よく使う縮尺4つ(1/100、1/200、1/300、1/500)のメモリを彫り、内側の穴が開いたところには使う頻度の少ない縮尺2つ(1/250、1/400)のメモリを彫っています。

メモリの配置のバランスには結構拘りました。

裏面もアルミヘアラインを施して貰っています。

持つとアルミヘアラインの質感の良さを感じます。

手に納まるカードサイズで、持ち易くていい感じ。

角は痛くないように角Rに。

カードの厚みは0.8mmにしました。できるだけ邪魔にならない薄い厚み、触った時に痛くない厚み、折れずらい厚みという点で厚みを決めました。クレジットカードの厚みが0.76mmなので、それに近い感じです。

名刺入れに入れて持ち運ぶ

名刺入れに入れておけば、さっと縮尺カードを出して使えます。

厚みも薄いので名刺入れに入れてもかさばらないですし、アルミ製なのでとても軽く、丈夫な点も気に入っています。

図面で活躍するカード

今までカード型の縮尺定規というものが無かったので、手軽に持ち運べる物が何か欲しいなと思い「縮尺カード」というものを作ってみました。

名刺入れに入れておくのもいいですが、財布に入れて持ち歩くのも良さそうです。これから長く使っていこうと思います。